ビールとポップコーン

ネタバレ書かずに、観た映画(ときどき読んだ本など)を雑文多めに記録しています。

「滝を見にいく」を観ました

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滝を見にいく(2014)

タイトルの通り「7人のおばさんたちが滝を見に行く」というお話です。おばさんたちは滝を見に行く途中で遭難してしまうのですが、そこで何かあるという訳でもなく、ネタバレしてしまうと誰も死んだりしないしこれと言った山場もないし、というか翌日には無事下山できます。だから本当に「7人のおばさんたちが滝を見に行く」という、それ以上でも以下でもないお話です。

まず本編が始まって「えっ」と思ったのが、ツアーガイド役の黒田大輔しか知らない…メインのおばちゃん7人のこと、誰も見たことがない…メイクも服装も話している感じも、本当に「幻の滝バスツアー」に参加したおばちゃんみたいだ…ということ。観終わってからホームページを見たら「40歳以上の女性、経験問わず」で集められたキャストのようで、劇団に所属している方もいるけれど、主役のジュンジュンは現地のコーディネーターさんというからびっくりしました。どうりで素朴なおばちゃん感なわけだ。

遭難という大ピンチの渦中にいても、おばちゃんたちは肝が座っているというかのんきというか、全然動じません。火を囲んで持ってきたお菓子や採ってきたきのこを炙って食べたり、おしゃべりしたり、歌ったり、遊んだり。まるで小学校高学年〜中学生くらいの女の子を見ているようでした。

テレビの街頭インタビューやTBSラジオ毒蝮三太夫のミュージックプレゼント」なんかでも、おばちゃんの中のオンナを感じることは多々あります。しかしこの映画は妙齢のオンナからさらに遡った「おばちゃんの中の少女性」が見えるもんだから、現実のようなメルヘンの世界のような、何だか不思議な感じがしました。

いくら「少女性」なんて言ってもおばちゃんはおばちゃんであることに変わりないので、リュックの中に甘食(私も大好物)が入っていたり、「眠れないから歌って」と言われて何を歌い出すかと思えば奥村チヨの「恋の奴隷」で最後は全員で大合唱になったり、翌朝は森の中で太極拳なんかしてみたり。携帯電話が繋がらなくても、縄跳びや植物を使った遊びなんかで、いくらでもはしゃぐことができちゃう。茶目っ気たっぷりなおばちゃんたちなのです。

 

もしこれがイマドキの10〜20代くらいの女性だったらどうなるんだろう?まず圏外でLINEもTwitterInstagramもできない!ってことに軽くパニックになるのかな。少し打ち解けたらSNOWとかで一緒にセルフィーして加工して遊んだり、音楽流して西野カナとか歌ったりするのかな。スマホの予備バッテリーは持っているだろうから、一晩くらいはどうにかなりそう。

アラサーやアラフォーになると、恋愛や結婚や仕事の話題で花が咲くのかな。あとはグルメや旅行の話とか。キャリアや夫の職業でマウンティングとかは最悪だなー。キャンプファイヤーで懐メロ大会したら安室ちゃん浜崎SPEEDあたりかな。翌朝は太極拳じゃなくて間違いなくヨガ。そんな感じなんだろう。

それから、もし「おばちゃん」じゃなくて「おじさん」だったら全然違う話になっているんだろうなー。もっとサバイバル感が出てきたり、上下関係が見えてきちゃったりするのかな。

本編はシンプルだけど不思議な味わいのある映画なので、つい色んな7人のバージョンを考えてしまいます。

 

 

滝を見にいく