ビールとポップコーン

ネタバレ書かずに、観た映画(ときどき読んだ本など)を雑文多めに記録しています。

「ハッシュ!」を観ました

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ハッシュ!(2001)

勝裕(田辺誠一)と直也(高橋和也)は、夜の街で出会い一夜を共にしたことがきっかけで付き合うようになったゲイのカップルです。よく言えば温厚、悪く言えばはっきりしない性格の勝裕と、オネエキャラで何でもズバズバ物を言う直也。まったくタイプの違う2人と蕎麦屋で偶然出会うのが、歯科技師の朝子(片岡礼子)という女性。孤独で投げやりな生活を送っていた朝子は、子宮筋腫になった事がきっかけで「子どもを産みたい」と思うようになります。そしてなんと、蕎麦屋で傘を貸しただけの勝裕に「妊娠するのを手伝ってほしい」とお願いするのです。

 

橋口亮輔監督の映画を初めて観ました。率直な感想は、なんて素晴らしい映画なんだろう!、です。レンタルビデオショップやNetflixをふらふらしている中で自分が観過ごしている映画を偶然見つけ、それを観てみたら素晴らしい映画だった時の感動たるや。「どうして今まで放置していたんだろう」という悔恨よりも「まだ観ていない過去の映画にも素晴らしい作品がたくさんあるのだ!(もっと観たい!)」という再認識のもとお宝を発見したような感覚。そんなことは言わずもがな、なのだけれど、どんなに世間で名作と言われている映画でも自分にとって名作とは限らないものね。

「家族」というもののかたちを一度ぶっ壊して、「一緒にいたらたのしいし、しあわせ」という根本的な感情で「家族」を見直し再構築するお話。いまから16年前の映画だけれど、なんだかとてもイマっぽい。父親が2人いようが、生物学上の親が誰だろうが、そんなことは関係ない家族のかたち。映画の中には色々な家族関係が描かれていて、人の数だけ家族のかたちがあって、そこには愛があるようで無かったり、無いようでいて深い愛があったり。親とか兄弟とか夫婦とか、血の繋がりとか、疎ましさとか、世間体とか、思い出とか。家族ってなんなんだろう。

突拍子もない設定ではあるけれど、それでいてとても普遍的なメッセージを表現できるってすごいとおもうし、わたしはそういう映画や小説が好きだなぁ、とあらためておもいました。

 

 

ハッシュ! [DVD]