ビールとポップコーン

ネタバレ書かずに、観た映画(ときどき読んだ本など)を雑文多めに記録しています。

「ヤング・アダルト・ニューヨーク」を観ました

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ヤング・アダルト・ニューヨーク(2014)
ブルックリンに住む子無し中年夫婦のジョシュ(ベン・スティラー)とコーネリア(ナオミ・ワッツ)。ドキュメンタリー映画監督として評価された過去を持つジョシュは過去の栄光を引きずりながら新作を製作中ですが、8年経っても完成する様子はありません。またコーネリアには二度の流産経験があり、「子どもを持たない」という決断をしたものの「子どもって最高よ!」と言いながら育児に精を出す友人を目の当たりにしてモヤモヤしていました。

そんな時、ジョシュの講演会で話しかけてきたのは20代の若い夫婦ジェイミー(アダム・ドライバー)とダービー(アマンダ・サイフリッド)。彼らはレコードで音楽を聴きVHSビデオで映画を観るという懐古趣味の持ち主で、その生活や思想はジョシュとコーネリアにとってとても新鮮に感じました。ジョシュの映画作品をべた褒めし自身も映画を製作しているというジェイミーの存在は、とりわけジョシュにとって自尊心を満たしてくれるのと同時に大きな刺激をもたらしてくれます。

若い2人と付き合うようになったジョシュとコーネリア夫婦ですが、一方で同世代の友人夫婦とは、どんどん距離ができてしまうのでした……。

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物語が進むにつれて少しずつ様子がおかしくなっていくので「もしやこれはジェイミーが相当なワルでジョシュが痛い目に遭うパターン?」とちょっと不安になりますが、それはまったくの思い過ごしです。

中年夫婦と若年夫婦の間にあるジェネレーションギャップがおかしいのも最初こそ、よく考えてみると懐古趣味も週末のパーティーも超自然思想も、どの世代でもあり得ることです。つまり、この映画での趣味やライフスタイルは関係性を築く取っ掛かりにすぎなくて、自己過信で頑固なお人好しも、嘘も方便で成功のためなら何でも利用する野心家も、世代に関係なくいるよなぁ、と。そして、欲しくても手に入らないものへの憧れや、それらを持つ人に対しての嫉妬などが、周りを見えなくさせたり自己肯定感や幸福感の低さを招いたりするような気がします。

小道具(小ネタ)や会話もおもしろかったし、2組の夫婦のキャスティングも完璧でした。もう1組登場する中年夫婦の夫がビースティーのアド・ロックというのもニクイ。ノア・バームバック監督のセンスったら!なにこのシャレたニューヨーク感!

 

 

ヤング・アダルト・ニューヨーク(字幕版)