ビールとポップコーン

ネタバレ書かずに、観た映画(ときどき読んだ本など)を雑文多めに記録しています。

「スポットライト 世紀のスクープ」を観ました

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スポットライト 世紀のスクープ(2015)

ローカル紙「ボストン・グローブ」のオピニオン欄を担当する5人の記者が、カトリック教会の神父による児童虐待事件を調べ上げ記事にして告発する、というお話。

ボストンはほとんどの住民がカトリック信者で、こどもからお年寄りまで教会に通うことは当たり前、教会や神父の存在は絶対なんだそう。なので赴任してきた新しいキャップがユダヤ系の切れ者でなければ、オピニオンのひとつとして書かれた「神父による虐待事件」の調査継続なんて当然されなかったのだろうな。

1人の神父がやらかした信者に対する性犯罪、ってだけでもゾッとするのに、ものすごい数の神父が加害者になっている事実が明かされて絶句しました。しかもそれらは、何年も組織的に隠蔽されていたというのだから。

信仰心の篤いカトリック信者の、しかも恵まれない家庭に暮らしている子どもや性的マイノリティを自覚している少年など社会的に弱い立場にいた被害者の心境は、信仰を持たない呑気な日本のおばさんであるわたしでも、想像しただけで胸が苦しくなります。絶対的な存在に裏切られるという絶望。グローブの記者たちに打ち明けてくれた被害者たちが「サバイバー」と呼ばれるのも納得です。

 

ちょっと気になってウィキペディアローマ教皇を調べてみたら、現教皇のフランシスコはこの問題について決意をもって闘うと言っているみたいでよかったです。そりゃそうですよね。ついでに「カトリック教会の性的虐待事件」というページもあったので見て観たら、本編にも当然登場するゲーガン神父のその後が書いてあって、本編のラストと同じくらいうわー……とおもいました。

カトリック教会の性的虐待事件 - Wikipedia

 

たった5人のチームで膨大な情報の中から手がかりを探し出し、足を使ってしらみつぶしに調査していく様子は、まるで刑事モノのサスペンスドラマを観ているようでした。ここ最近すっかりSNSが情報発信の主流になって、一般人と一緒になってくだらない批判や文句ばかり垂れ流している自称ジャーナリストさん?も散見するけれど、そういう人たちにもぜひ観てほしい映画です。徹底的に調査し、裏を取り、弱者の代弁者となる。これってジャーナリストとしての基本姿勢なんじゃないかとおもうのです。

 

 

スポットライト 世紀のスクープ[Blu-ray]