ビールとポップコーン

ネタバレ書かずに、観た映画(ときどき読んだ本など)を雑文多めに記録しています。

「団地」を観ました

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団地(2016)

ヒナ子(藤山直美)と清治(岸部一徳)夫婦は営んでいた漢方薬局を閉め、古い団地に引っ越してきました。ご近所づきあいもそつなくこなすヒナ子は、朝の家事を済ませてスーパーのパートへ出かけます。無職の清治は裏山へ散歩に出かけるのが日課です。

こんなふうに平穏に暮らす夫婦のもとに、かつての客である青年(斎藤工)が訪ねてきます。「もう商売してないから」と断っても、どうしても清治の調合じゃなきゃだめだという青年。未練がましく全ての道具や生薬を戸棚や床下に保管していた清治は、青年のために漢方を調合してあげることにします。そしてあることをきっかけに、清治はその床下に隠れ世間から姿を消す、という馬鹿げたことを実行するのです。

 

珍しく藤山直美主演の映画が最近あったの知らなかったな〜とおもって、観てみました。「ジャンル:SF」と書いてあったので「?」という感じでしたが、本編が始まってもずーっとSF感がまるで無く「あのジャンルのところ間違ってるじゃん」などとおもいながら観進めたのですが……終盤にさしかかって突然SF展開になり度肝を抜かれました。なにこれ笑うしかない、というかんじ。斎藤工が演じる男はなんだかギャグがうすら寒い、とおもっていましたが、あーそういうことだったのね、と。

 

といってもやはり、ブッ飛んでいる終盤のSFが物語のメインではなくて、団地妻たちのうわさ話だとか、不倫だとか、虐待だとか、ゴミの捨て方問題だとか、そういった団地での描写が大事だし、初老の夫婦の思わずフッと笑ってしまう夫婦漫才みたいな軽妙な会話が大事なのだとおもいます。「おもろいな、団地はうわさのコインロッカーや」なのです。

 

 

「海よりもまだ深く」でも団地のダイニングテーブルが登場するけれど、この映画にもキッチン(流し台)のすぐ隣に置いてあるダイニングテーブルで食事をするシーンがあります。ダイニングテーブルに座っていてもちょっと振り返って冷蔵庫から麦茶を取り出せる距離感、昭和の集合住宅によく見る間取り、ノスタルジックでいいな。

 

 

 

団地 [DVD]