読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ビールとポップコーン

ネタバレ書かずに、観た映画(ときどき読んだ本など)を雑文多めに記録しています。

「シング・ストリート 未来へのうた」を観ました

★★★★★ 音楽

f:id:somewherearoundhere:20170221004923j:plain

シング・ストリート 未来へのうた(2016)

音楽ネタの青春映画って大好きです。ストーリーがイマイチでも音楽が好みだったらそれだけで加点ポイント高いのですが、この映画はストーリーも音楽も最高でした。

もちろんストーリーも音楽もキャラクター設定も、きちんと意図して作られているのだと思いますが、それらが絶妙で「ほーら、お前らこういうの好きなんだろ?」っていう作り手のイヤラシさを感じないところがよかった…というかたぶん私は、まんまとしてやられて気持ちよく感動しちゃったのだとおもいます。

 

物語の舞台は80年代のダブリン。主人公のコナーは15歳。夫婦仲が破綻した両親と、音楽好きのお兄ちゃん、真面目なお姉ちゃんとともに暮らしています。ある日、不況のあおりを受けて仕事がうまくいかなくなったお父さんから、私立高校からカトリックの公立高校へ転校するように言われます。

不良も多いシング・ストリート(Synge Street)高校は先生も最悪。初日に茶色い靴を履いて登校したコナーは「うちは校則で黒靴って決まってるから」と先生に言われ、「貧乏なので新しい靴買えません」と答えます。すると先生は「じゃ靴脱げよ」って!祭服を着ているのに慈悲なんて微塵もない!

イカツくもなく端正でもないコナーは不良のスキンズからどやされたりして、早々にスクールカースト底辺認定。そんな中、こちらもカーストの底辺をさまよっているであろう赤毛でおチビのダーレンが声をかけてくれます。

コナーとダーレンが下校しようとしたとき、学校と道路を挟んだ真向かいのところに、ものすごくイケてるかわいい女の子が立っているのを見つけたコナー。近寄って話しかけると、ラフィナという名の大人びた少女は「私モデルしてるの」と言います。彼女の気を引きたかったコナーは「僕のバンドのミュージックビデオに出てみない?」と提案し、見事ラフィナの電話番号をゲット。でもコナーは、バンドなんて組んでいないんです。

ダーレンの協力を得て至急バンドメンバーを集めたコナー。バンド名は、高校の名前にかけて“Sing Street”に決まり。お兄ちゃんが「他人の曲なんてダセー」っていうから、オリジナル曲も作りました。

こうしてコナーは、ラフィナと一緒にバンドのミュージックビデオを撮り始めるのです。

 

もう最高。イケてない男子がイケてる年上女子の気を引くためにバンド組んで、最初はへたっぴなのにどんどん上手になった、で年上女子にはカレシがいるけど彼女のクールな一面を見て完全に恋しちゃったりして…ああもう、最高にエモい!!

それから、夢を抱いても色んなものに押しつぶされて夢のまま終わってしまう現実とか、不況とか貧乏とか、そういうやるせなさや切なさを描いているのもよかった。かといって、曇りや雨ばかりのイギリスの空みたいにどんよりしたラストではなくて、音楽で未来を開けるかもしれない!いやきっと開けるんだ!という明るいエンディングなのもよかったです。

そしてすごく重要な音楽ですが、これがまたThe JamとかThe Cureとか使われていたり、David BowieのChina Girlを意識したのかなーとか。そのバンドを彷彿させる格好で登校したりとか、もうほんとかわいい。彼らに自分のステキな黒歴史を重ねた大人は少なくないとおもいます。

ちなみにオリジナル曲もすごくいいです。メロディーもいいし歌詞もエモくていい。Maroon 5のアダムが歌っていたりもして。

 

主人公のコナーを演じたフェルディア・ウォルシュ=ピーロ、オーディションで選ばれた新人俳優らしいけれど、この子がちょっとほっぺが赤くて本当にかわいいんです。最初は冴えない大人しい少年なのだけれど、どんどんかっこよく見えてきます。彼を見つけて選んでくれてありがとう!という感じです。

それから、うさちゃんが大好きなマルチプレイヤー(バンドではギター担当)のエイモンも良かった。マーク・マッケンナという若手俳優さんだそうです。

この2人をググったら、映画の中と外のギャップにびっくりしました。

 

 

 

シング・ストリート 未来へのうた(字幕版)