読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ビールとポップコーン

ネタバレ書かずに、観た映画(ときどき読んだ本など)を雑文多めに記録しています。

「メメント」を観ました

f:id:somewherearoundhere:20170202184056j:plain

メメント(2000)

映画公開当時、ガイ・ピアースの裸体にある無数のタトゥーと意味のわからないタイトルで何だこれ?って思ったけれどそのままスルーしてしまって、その後もレンタルビデオ屋さんでジャケが目に入るたびに「あー」と思っていたのですが、ようやく観てみました。そしたらすんごい映画だった。アイディアが!

 

自分が寝ている間に、隣で寝ていたはずの妻がバスルームで強姦され殺されてしまったレナード(ガイ・ピアース)。彼は犯人を射殺しますが、実はもう1人いた犯人におもいっきり頭を殴られ、記憶障害の後遺症が残ってしまいます。それは、事件前のことは覚えているものの、事件後の記憶は10分しかもたないというもの(前行性健忘というらしい)。そこでレナードは、ポラロイドとメモを駆使して「記憶より記録された事実」を頼りに、またなぜか彼の復讐をサポートしてくれる2人の男女を頼りに、犯人を見つけ出し復讐を果たすのです。

 

このブログ、ネタバレなしで書いていますが、こう見えて上記は全然ネタバレじゃありません。だってこの映画、結末から本編がスタートするのです!レナードが犯人に復讐を果たすところから物語が始まり、そこに至った経緯を時間軸を逆にして追っていくという驚きの手法。しかも主人公と同様、だいたい10分刻みくらいで出来事をさかのぼっていくので、観ているこちらも記憶障害の疑似体験というか、あれ?これ何だっけ?あーそういう風に繋がっていくのか!みたいな、ちょっとした記憶が試される感じ。

でもってただ時間軸をこちらの予想通りにさかのぼっていくのではなしに、そこにちゃんと謎要素が組み込まれていて、ラスト10分でパズルのピースがはまって「わーーー!そうなのー!」という驚きの仰天オチパターンなのです。ほんとよくできてる。クリストファー・ノーラン監督天才か、と思いました。

 

主人公が「これは真実」と確信し、絶対に忘れちゃいけない事柄については、ポラロイドとか紙にメモするのではなくて、自身の身体にタトゥーとして記録します。いちばんよく目に入る左手親指の付け根に「remember Sammy Jenkins(サミー・ジェンキンスを忘れるな)」と彫られているのですが、これがポイントかな?

主人公のタトゥーについて、最初は「なにもそんなメモだらけになる程タトゥーにしなくたっていいじゃない」とか「タトゥーだらけの方が映画としてヴィジュアル的におもしろいからかな」とか思ったのですが、最後まで観ると主人公が無数のタトゥーを彫る意味がなんとなく分かったような気がしました。自分の抱える苦しみや痛みをそのときだけ忘れるために、あえて別の痛みを与える、みたいな感じもあるのかな、と。

 

 

メメント (字幕版)