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ビールとポップコーン

ネタバレ書かずに、観た映画(ときどき読んだ本など)を雑文多めに記録しています。

「闇金ウシジマくん part3」を観ました

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闇金ウシジマくん part3(2016)

「ビデオで観ればいいかな」と思っていたものの、映画公開前に放送されていたテレビドラマを観終わったところで「やっぱりすぐ観たい!」と盛り上がってしまい映画館へ行ってきました。まんまとしてやられた感が否めませんが、テレビドラマは30分の放送時間で物足りなさを感じていたので、2時間超の劇場版には大満腹です。

闇金ウシジマくん」シリーズは、もちろんストーリーが面白くてずっと観続けているというのもありますが、原作コミックは読んだことがありません。読みたいなーとは思うけれど読むに至らず、です。ではなぜ私がドラマも映画もずっと観続けているのかと言えば、ウシジマを演じる山田孝之が大好きすぎるからです。フチなしのメガネも、オーバーサイズの服装も、鋭い目つきも、低い声でたんたんとしゃべるところも、オムライスに大量のケチャップをかけるところも、とにかくぜんぶ好きです!

次作の「闇金ウシジマくん ザ・ファイナル」で山田孝之が演じるウシジマくんの新作が永遠に観られなくなると思うと悲しい。ミナミの帝王みたいに何作もドラマや映画を作ってCSでひたすら放送してほしかった。

 

前置きが長くなりましたが、本作は情報商材を買って一発逆転底辺生活から抜け出そうとするけれど、悪徳ネットワークビジネスに巻き込まれてしまう若者のお話です。

そのネットワークビジネスを展開しているのが「秒速で億円稼ぐ」天生翔という男なのですが、前野健太演じる天生翔があまりにも与沢翼なのでちょっと検索してみたら、原作キャラも与沢翼そのものでした。

あと、お金にも女性にもだらしない会社員、というウシジマくんには欠かせないゴミクズキャラを、オリエンタルラジオのチャラいメガネの人がなかなか好演していました。

闇金ウシジマくん」シリーズを観ると、本当に救いようのない債務者がたくさん出てきます。こんなひどいことって本当にあるのかな、なんて思いつつ、おおよそ間違いなくこんな現実もあるんだろうな、なんて思ったり。

 

今回はマルチ商法ネタでしたが、これには私にもちょっと苦くて笑える思い出があります。

数年前、友人に誘われてあるセミナーに参加しました。

秘密の会議室に集まったのは、そのほとんどが着慣れないスーツを着込んだ二十歳そこそこの若者たち。スクリーンに映し出されるのは核心を突かない日本と世界の市場動向などなど。プレゼンターは賢げに小1時間あれこれしゃべり続けたけれど、結局何が言いたいのか分からないままセミナーは終了…。なんだこの恐ろしいほど実の無いセミナーは、と思いました。

でも、それで正解だったみたいです。最初はそうやってふわ〜っとした情報で興味を持たせつつ、あたりさわり無い経済の話なんかを堂々と一流風に話すことで、何も知らない若者たちをビジネスマンの一員になったような気にさせる作戦だったようです。

そして数日後、断りきれず参加した2度目のセミナー。前回のプレゼンターとは違う金色のバッヂを付けた男性が登場し、いかに自分がこのビジネスで成功したかを話し始めました。参加者に想像可能な成功を印象づけてから、彼は言いました。「何をもって成功したか?これを売ったのです!」ドーンとスクリーンに映し出される化粧品、健康食品……出たー!マルチショーホー!

友人の誘い文句が「このビジネスで一緒に成功しよう!」とか何とかだった時点でもうプンプンとネズミの匂いでしたが、やはりそうでした。

セミナー後、友人のグループリーダーから「ありがたいお話」が伺えるというので、西新宿の指定されたホテルのラウンジに向かいました。キツネみたいな顔をしたグループリーダーの男性はソファに深く座って足を組み、この「ビジネス」がいかに素晴らしいかを他者啓発的に熱心に説明してくださり、また成功者であるご自身のリッチな暮らしぶりについてもお話してくださったので、私は真剣に白目で拝聴しました。

一通り話し終わると、サブリーダーのそのまたサブ的なイヌみたいな顔をした男性に「じゃ、あとは頼んだ」という感じで、キツネ顔リーダーは颯爽とその場を去られました。

その後数十分にわたり、イヌ顔サブサブリーダーは私を同志に加えるべく必死に「ビジネス」の話をしてきましたが、おもむろに手帳を開くと「私は自分の欲しいものを書き出して、一つずつ手に入れている」と言い、その「欲しいものリスト」を私に見せてきました。リストには「都心一等地のマンション」や「メルセデスベンツSクラス」などリッチマンの象徴アイテムが並び、リストの下の方に「モンブランのペン」というのがありました。それを見つけた私は、自分の手元に置いてあったモンブランのボールペンを慌ててバッグに放り入れたのでした。その時点でイヌ顔が何を手に入れていたのかは、今となっては全く思い出せません。

 

このセミナーに私を誘った友人とは、その後「ねずみ講だ!」「いやねずみ講じゃない!」みたいなやり取りでちょっと気まずくなったりしたので苦い思い出ではあるけれど、モンブランのボールペンのくだりは笑い話として他の友人たちを何度か楽しませました。

 

マルチ商法にハマっていく人って周りにけっこういて、飲食店でアルバイトをしていた頃、常連だった地味〜な中年女性がマルチ商法を始めてからどんどん身なりが派手になっていくのを見ました。よく手帳をパラパラめくりながら電話をしていたけれど、コーヒーを持って行った時ふと目に入った手帳は、どのページも白紙だったっけ。今あの女性の手帳は黒く埋まっているのかなぁ。

ほとんど放置しているFacebookをたまーに開くと、「ビジネス」で「成功」しているっぽい同級生がビシッとスーツを着て大きな会合?に参加したり、高級そうな食事をしたりしている様子がタイムラインにぽつぽつ出てきます。彼がほんの一部の成功した人間なのか、「ウシジマくん」の登場人物のようにリッチなリア充を装っているだけなのか、ホントのところは私には分からないし興味もありません。

ただ確かなのは、私が勧誘を受けた「ビジネス」セミナーで「数年後絶対流行っている!」と太鼓判を押していた商品は未だにまるで見かけないし、「ビジネス」のリーダークラスの男性は何故か揃ってストライプ柄でスリーピースのスーツを着ていたってことです。