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ビールとポップコーン

ネタバレ書かずに、観た映画(ときどき読んだ本など)を雑文多めに記録しています。

「ダーク・シティ」を観ました

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ダーク・シティ(1998)

ハッと目を覚ますと、見覚えのないバスルームでバスタブに浸かっていた。鏡をのぞいても、自分の顔にピンとこない。どうやらここは、どこかのホテルの一室らしい。部屋には自分が着ていたと思しき洋服、「シェル・ビーチ」と書かれた絵葉書、そして全裸の血まみれ女性死体…。いきなり鳴った電話で「今すぐ逃げろ!君は狙われている!」と言われて部屋を飛び出したけれど、狙われてるって誰に?あの女性は自分が殺したのか?ていうか、わたしは誰なんだ…??

こうして始まる物語は、最初のスピード感を落とすことなくラストまでで一気に進みます。プロローグで「異邦人(ストレンジャー)」の存在を明かしているので、謎の原因はおそらくそいつらの仕業だろうってことは分かるのですが、主人公がひとつずつ謎を解いていくのと同時進行で、観ている側も全体像を掴んでいく、というプロットはやっぱりおもしろいですね。

自分が暮らしている世界とは違う別の世界が表裏一体的に存在する、というSF奇譚はもう語り尽くされたネタらしく、この映画についてネットで少し調べてみたら「あの映画に似てる」「アレとアレとアレの寄せ集めみたい」などというSFファンの書き込みをチラホラ見つけました(と同時に、カルト的な人気もあるようです)。

幸い?私はそのいずれも観たことが無かったので、なんというか無垢の状態でこの映画を観ることができたのですが、退廃的な街の様子や何故か続く夜のシーン(どちらも意味があります)、真夜中0時に行われる異邦人たちの実験の様子、緊張感とスピード感が相まった音楽、そしてラストのサイキックバトル…どれも素直にたのしむことができました。この映画のテーマは、人間は過去の記憶によって今を生きるのでは無く、未来のために今この瞬間を生きるべきなのだ、ということかな?なかなか哲学的で深いのね。

主人公の妻エマ役のジェニファー・コネリーはクラシカルな雰囲気の美女で、映画の雰囲気と合っていてとてもよかったです。あと何と言ってもシュレーバー博士役のキーファー・サザーランド!顔も足引きずるのも息継ぎをしながらしゃべるのも、ぜんぶ不気味で最高。

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初めて観る映画のときは、ほとんど情報を入れずに観るようにしているのですが、ちょっとダサいジャケやタイトルから全く期待せずに観たこの映画は「アタリ」でした。(前回の「リベンジ・トラップ」のように)期待してがっかりする映画もあれば、この映画のように期せずしておもしろい映画にめぐりあえることもあります。

おもしろい映画を観たい!と思いつつ、たまにはハズレくじも引いてがっかりしてみたい。映画に対しての、そんなアンビバレンス。

 

ダークシティ (字幕版)