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ビールとポップコーン

ネタバレ書かずに、観た映画(ときどき読んだ本など)を雑文多めに記録しています。

「ダラス・バイヤーズクラブ」を観ました

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ダラス・バイヤーズクラブ(2013)

電気技師をしつつ、ロデオや賭博、麻薬や複数の女性とのお遊びに興じていたロン(マシュー・マコノヒー)は、仕事上の事故で担ぎ込まれた病院で「エイズで余命30日」と言い渡されます。1985年当時、しかも保守的なテキサスでは「エイズはホモの病気」「触っただけでうつる」というような偏見もあり、ロンは「カウボーイの俺がエイズなわけない!」と宣告を受け入れられませんが、図書館で調べると、どうやら避妊なしの性交渉でもエイズになるらしい…。冗談半分で友人に打ち明けたところすぐさま噂は広まり、ロンは孤立していきます。そんな中、新薬AZTの存在を知ったロンは、その治験に参加するトランスジェンダーレイヨンジャレッド・レト)に出会います…。

ロンは「エイズ、余命30日」と宣告されてから数日は自暴自棄になったりもしますが、その後、余命宣告された人間とは思えないほどの行動に出ます。どちらかというと社会の底辺にいて、エイズに対して偏見を持っていた彼が、自分が生きるためだけでなく、他のエイズ患者のためにも体を張って行動し、大きな組織と闘うのです。金儲けから始まったロンの行動ですが、最終的にはただひたすらに「生きたい」という願いと、利己的な製薬会社や組織に対して「自己責任で選択することの自由」を求める訴えに変わっていきます。そうして迎えるラストは、心にグッと響くものでした。

実話を基にしたお話ですが、何よりマシュー・マコノヒージャレッド・レトの痛々しいまでの激やせに目が釘付けになります。役柄に合わせて痩せたり太ったりする役者は何人もいますが、この2人は本当にすごい…「マシニスト」のクリスチャン・ベイルも嫉妬しちゃうくらいの激やせっぷり。でもって、いつまでも治らずに残っている傷や皮膚の斑点などが加わると、もう痛々しさ倍増。そんな2人のおかげで、映画はより完成度が高くなっているのだと思います。

この映画を観て、つい最近日本でも、がんに対して大麻の効果が認められるという文献を見つけ出した末期がんの男性が、大麻を自家栽培して逮捕されたために訴訟を起こした、というようなニュースを読んだのを思い出しました。これって、この映画とほぼ同じ出来事なんですね。生死のカウントダウンが始まっている藁にもすがりたい状況で、果たして自分にそこまでできるのかしら…まさに死ぬ気の行動ですね。

 

ダラス・バイヤーズクラブ(字幕版)