ビールとポップコーン

ネタバレ書かずに、観た映画(ときどき読んだ本など)を雑文多めに記録しています。

「未来世紀ブラジル」を観ました

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未来世紀ブラジル(1985)

 世の中を牛耳る情報省は、横行するテロリズムの容疑者の名前を「タトル」から「バトル」に間違えたまま連行し、まったく無実の人間を死なせてしまいます。その下部組織で働く主人公サムはお上の尻拭いを引き受けることになりますが、一連の連行劇を目撃していた階上の住人女性ジルが、毎晩のように夢に出てくる美女にそっくりであることを知り、さらに彼女は「手違いの目撃者」として政府に狙われていることを知ります…。

テリー・ギリアム監督作品の中で、個人的超名作。10代後半の頃に初めて観た時、強烈なヴィジュアルや社会批判や皮肉、「Brazil」というタイトル、何もかもに衝撃を受けて興奮したのを覚えています。大人になって改めて観ても、やっぱりすごい映画でした。

個人情報から家庭のダクト修理まで、すべて政府によって管理されているけれど、たかが1匹の虫によってミスは起こってしまうし、すべての業務には膨大な規約と書類が必要だし、もぐりのダクト修理工でさえ反政府テロリストとして指名手配されてしまう世の中。「ダクト」をメタファーとした貧富の差。痛々しい若返り美容整形が当たり前になっている上流社会の女性たち。…極端な表現で世の中のいろいろなことを皮肉っているけれど、結局この映画でいちばん大事なメッセージは、どんなに管理して縛りつけたとしても、想像することで人間は自由になれるということ。厳しい体制下であっても、一個人の妄想世界には敵わないのです。

 

 

未来世紀ブラジル [Blu-ray]