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ビールとポップコーン

ネタバレ書かずに、観た映画(ときどき読んだ本など)を雑文多めに記録しています。

「チェ 28歳の革命」を観ました

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チェ 28歳の革命(2008)

前編も後編も劇場で観たのに全然覚えていなかったので観なおしました。若い頃に「モーターサイクル・ダイヤリーズ」も読んだし映画も観たしゲバラさんすごいなぁと感心したのに、彼がアルゼンチン人ということさえ覚えていませんでした。すごい忘れっぷりだなぁ。

 

昨年亡くなったフィデル・カストロと共にキューバ革命を起こした立役者であり革命のシンボル、チェ・ゲバラが、革命を決意し遂行するまでを描いた映画です。

革命前のゲバラについてざっくり言うと、アルゼンチンのわりと裕福な家庭に育ったゲバラは、喘息を患っていたのもあって医学の道を志します。医学部時代に友人と2人でバイクに乗って南米縦断の旅に出るのだけれど、そこで各地のインディオや貧しい人々と接することで貧富の差のある社会に疑問を持つようになり社会主義に傾倒していきます。その後グァテマラで医師をしながらペルーより亡命中の女性活動家と結婚するのだけれど、色々あってメキシコに亡命することになります。そこで「7月26日運動(M-26-7)」という革命組織のもとキューバ革命の同志を募っていたカストロに出会ったゲバラは、たった一晩で共闘を決意するのです。

こんなざっくりした情報でも知っておいた方が、本編を観るのによいと思いました。

 

何人も平等に教育と医療を受けられる社会を目指したゲバラだけれど、そんなの理想主義だと揶揄されたりもするわけです。でも高い理想あってこその革命だと思うし、それを成し遂げるためには命を捧げる覚悟で武力行使だって厭わない(むしろそれしかないとゲバラは思っていたわけですが)、そういう強い信念がないと、革命を実行しようだなんて思えない。

ただ、寝ぼけた平和主義な私はもっと平和的な方法でどうにかならないものなのか、と思ってしまう。そう思うのはもう本当にボケるほど平和な国の平和な時代に生きている証拠なのかもしれないけれど。

貧しい人々や農民を救うためとはいえ、たくさんの血を流して政府軍を鎮圧したのは事実なわけで、これじゃあ過激な共産主義テロリストのヒーローになってもおかしくないなぁ、と。ゲバラと同じくカストロだって社会主義国キューバの人々にとっては偉大な革命家・政治家である一方で、悪魔だとか独裁者だとかとも言われているし。

でも政治家カストロに関して言えば、彼が独裁者であるならば、そうせしめたのは紛れもなく大国アメリカなのだし、カストロゲバラも政治的評価がムズカシイのは政治についてど素人の私でもなんとなくわかる。

そもそも、アメリカと同盟国の資本主義国で産まれ何の不便も不満も無く30余年のうのうと生活してきた私には、興味すらない国際政治や革命について語れるわけないのだけれど。

 

この映画はドキュメンタリータッチにゲバラの山岳地帯でのゲリラ戦を描いていて、政治とかそういうのは置いておいて、ゲバラの人間性はとても立派で魅力的に映しているように思います。

峠を越えたりしてすんごく疲れているだろうし体調も良くないだろうに、少しの休憩時間にも本を読んだりしてすごく勤勉。「あーつかれたー」とか言っている兵士にも「お前字読めないだろ、勉強しろよ」って、自分にも周りにも厳しい。そして兵士たちには「農民をリスペクトしなさい」と教え、貧しい農民に無償診療をしてあげる。立派な人だなぁ。

それからベニチオ・デル・トロゲバラそっくりで、国連でのスピーチのシーンなんか「このシーン(の写真)見たことある!」と鳥肌が立ちました。

 

チェ 28歳の革命 (字幕版)