ビールとポップコーン

ネタバレ書かずに、観た映画(ときどき読んだ本など)を雑文多めに記録しています。

「T2 トレインスポッティング」を観ました

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T2 トレインスポッティング(2017)

前回のポストで書きましたが、96年の「トレインスポッティング」という映画はわたしにとってとりわけノスタルジーを呼び起こす映画で、何度も観て、何度も原作小説を読んで、何度もサントラを聴いて……という映画のひとつです。これほどまで夢中になる映画はいくつかあるけれど「リアルタイムで劇場で観た」という映画は、実は限られているのです。

それが今回、あれから20年後という設定で、本当に20年後にオリジナルキャストでやってくれるというのだから涙が出るほど嬉しい!!狂喜乱舞で公開翌日に観に行きました(どうして前夜上映とか公開初日に行かないのか)。

 

前作のラストから20年後。逃亡先のオランダで暮らしていたレントンユアン・マクレガー)が久しぶりに故郷のエディンバラに帰ってくることで、物語が展開します。母親はすでに他界し、家には年老い父親がひとりで住んでいました。レントンの部屋はそのままになっていて、昔よく聴いたIggy Popのレコードに針を落としたものの……イントロが始まる寸前で針を外してしまうのでした。

シック・ボーイことサイモン(ジョニー・リー・ミラー)は叔母から譲り受けたシケたパブを経営しながら、ヴェロニカというブルガリア人のガールフレンドを使ってSM情事を隠し撮りしては恐喝で稼ぎ、コカインへ注ぎ込んでいました。スパッド(ユエン・ブレムナー)は相変わらずのヘロイン中毒で、仕事も失うし、長年交際しているゲイル(シャーリー・ヘンダーソン)と息子も彼の元を去ってしまいました。フランコことベグビー(ロバート・カーライル)は25年の実刑をくらって刑務所暮らし。仮釈放の申請をするも却下されたものだから、ムショ仲間に腹を刺してもらい病院送りになることで脱走を画策していました。

結局20年前に“人生を選択”して必死で街を出たレントン以外は、20年後もしょうもない人生を送っていた、ということです。

 

20年前は笑って観ていられたのに、20年後の彼らを心の底から笑えなくて、少し心が痛みさえするのはなんでだろう?「歳をとる」ということの美しさとは全く正反対のところにいる彼らの、哀しさと惨めさゆえなのか知らん。

ただ、ダニー・ボイル監督のカメラワークとか音楽はやっぱり最高で、こんなにも惨めでクソッタレなおっさんたちが、すごくスタイリッシュに見えました。

前作がレントンの物語だったのに対し、T2はスパッドの物語になっていて、ラストにほんの少しだけ希望の光が差すのもスパッド。クソッタレな人生から抜け出せる可能性は低いけれど、救いは無くもないよね?

とにかく、私も彼らと同じ歳月を経たわけで、前作を観た時にはまったく想像もしなかった20年を過ごしました。そして現在、平和に平凡に暮らしています。そんな私ですら、20年前「未来を選べ」と言ったレントンの20年後を目の当たりにして悲しい気持ちになっているのだから、今ツライ現実を生きている人はこの映画耐えられないんじゃない?と思いました。

さらに20年後T3(ターミネーター3みたいだけど)が上映されるとしたら、レントンだって最終的にレコードに針落として踊り狂ったわけだし、もう「龍三と七人の子分たち」みたいに完全なギャグ映画にしてもらわないと切なすぎて心が破裂しちゃうかも。

 

 

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オリジナルキャストが揃うってホントに感激。この4人以外にも、ダイアンやゲイル、レントンのパパだって20年前と同じだったんだもの、ストーリーと関係ないところでニヤニヤしっぱなしでした。

 

オープニングで流れて痺れるほどかっこよかった。

 

 

 

FWF選ぶところとか。ですよねー。